相手の力を引き出す
今年に入ってから、社内でずっとコーチングを提供しており、希望者だけでなく、リピーターの数もどんどんと増え、これまでのコーチング時間を合計すると、すでに60時間以上にもなっていました。
ただ、私の同僚のドイツ人は、400時間以上ものコーチング経験がありますので、まだまだその域までは到達していませんが、これからも自分なりにコーチングを提供して行きたいと思っています。
さて、コーチングをやればやるほど、そのスキルの凄さと素晴らしさに自分自身、驚くことがあります。
私は、コーチングしている時は、とにかく相手に取って有益な質問をすることに集中しています。
そして、その結果、クライアントの方々は、自分自身で答えを出し、道を切り開いているのです。
中には、精神疾患に陥った方もいらっしゃいました。
最初、その方に対しては、コーチングと言うよりはカウンセリングをメインにしていたのですが、毎月1回のセッションを繰り返す度に、気力を少しずつ取り戻して行き、半年ほど経過した今では、とても前向きに仕事や人生と向き合い、日々努力されています。
そのクライアントさんは、最初の頃は質問をしても、回答がほとんど出てこなくて、場が沈黙に支配されることの方が多かったです。
しかし、私は、自ら沈黙を破ることはしませんでした。
その方のペースに合わせて答えを引き出し、また質問をしました。
しかし、回が進むごとに、そのクライアントさん自ら話をしてくれるようになり、自分が本当に進みたい道を再度確認し、その道を進むため、自分のなりたい姿を実現するための様々なアイデアを出してくれました。
そして、それらの課題にしっかりと取り組み、進歩を遂げて行ったのです。
こういった姿を見ることで、人は安易にアドバイスを与えられるよりも、自分自身で課題と向き合って自分なりの答えを出し、やるべきことを実践して行くことで、人はより良い方向に変わって行けるということが、本当に分かりました。
また、そういったクライアントの姿をコーチングを通じて間近で見れることは、本当に面白く、またやりがいを感じています。
チームを強くするためにも、コーチングは、是非、ビジネスマンとして見につけるべき重要なスキルの1つであることは間違いありません。
コーチングを通じて個人の力を引き出し、ファシリテーション技術でチームとして、つまり集団の力を引き出す。
これが、これからのリーダーとしての1つの在り方ではないかと思います。
また、リーダーでなくても、一般社員としてそういった技術を身につけることで、よりチームに貢献できるようになれますし、いずれ人を率いる立場になった時にも、そのスキルは間違いなく役に立ちます。
自分自身がコーチングを提供することで、このスキルの重要さに心底気付くことができました。
これからも継続してコーチングを提供しつつ、そのスキルをさらに向上させていきたいと思います。