プロセスコンサルタント講座 Written by プロセスコンサルタント・ジャパン

パーソナリティーとキャラクター

性格分析

パーソナリティ(Personality)とキャラクター(Character)は、どちらも日本語では「性格」と訳されるが、この2つには大きな違いがある。

その違いとは一体何か?

それを知るためのヒントは、語源にある。

Personalityの語源はPersona(ペルソナ)「仮面」。
つまり、パーソナリティとは、社会に適応するために身に着けたスキルのことであり、見かけ上の行動特徴である。

しかし、このパーソナリティーは、我々が日常生活を送る上で、非常に重要なものである。

なぜなら、社会生活を送る上では、その場面場面に適した自分を演じることが必要であり、かつ実際に求められるからである。

例えば、あなたが営業マンであれば、営業マンとしての自分を演じ、あなたが上司であれば、管理職としての自分、経営者なら、経営者としての自分、教師なら、先生としての自分・・・と、その場面に応じた自分を演じている。

そのお陰で、自分と合わない上司やお客さんなど、誰とでも付き合うことができ、自分の嫌なところを相手に見せないでおくこともできる。

反面、パーソナリティーだけで生きていると、本来の自分と向き合うことがないため、自己理解ができず、相手に対しては、自分の内面を隠しすぎてしまう。
また、自分が持っている嫌な面を認識せず、それと対峙することなく、同じような欠点を持った相手を責めたりしてしまう。

次に、Characterの語源は「刻み込まれたもの」である。

つまり、キャラクターとは、先天的に持って生まれたもので、生涯変わることのない性格のことである。
言い換えると、素顔の自分。

人は、素顔の自分(キャラクター)があって、それが日常生活においては、場面場面に合わせて、適切な仮面(パーソナリティー)を被っているということだ。

特にに、この日本は、パーソナリティー文化の国(仮面文化の国)であり、自分のパーソナリティーとキャラクターを見分けることが非常に難しい。

「空気を読む」という言葉があるように、その場その場に合わせた自分を演じることに長けているがゆえに、どれが仮面の自分で、どれが本来の自分なのか分かりづらくなっている。

しかし、相手に合わせてパーソナリティーだけで、素顔の自分であるキャラクターと向き合わずに生きていると、疲労感や徒労感を覚えていく。

そして、前回説明した性格言語(性格によって同じ日本語でも話す言葉が違うこと)は、このキャラクターに起因しているので、素顔の自分を知らない限り、自分の性格言語を理解することもできないのである。

では、どうやったら、素顔の自分(キャラクター)を知ることができるのか?

次回は、そのことについてお話したい。