プロセスコンサルタント講座 Written by プロセスコンサルタント・ジャパン

ミニ・ブレーンストーミング

ファシリテーション

グループのメンバーから手っ取り早く、短時間で全員の意見を集める手法がある。それが、「ミニ・ブレーンストーミング」と呼ばれるテクニックである。

これは、会議でもワークショップでも使うことができる。

ミニ・ブレーンストーミングのやり方は下記の通りである。

  1. まず、グループのメンバーを3人のグループに分ける。(2人でも可)近くに座っている人同士をグループにすると良い。
  2. 決められたテーマについて、10分ほど議論させ、1人は書記役となってもらい、出てきた意見は全てメモを取らせる。
  3. 時間が来たら、1グループずつ順番に、他と重複しない意見を1つずつ言ってもらう
  4. ファシリテーターは、出てきた意見をホワイトボードや模造紙などに全て書き取って行く。
  5. 意見を収束させたい場合は、出た意見に挙手もしくは投票させる。

1つのグループから意見を1つずつ言わせるのには理由がある。

なぜなら、出てきた意見を全て言わせて行くと、後のグループは、順番が回ってきても、何も言うことがなくなっていってしまう。そうなると、最後のグループはせっかく議論したにも関わらず、全て他のグループに言われてしまい、何も言うことがなくなってしまうことになるからである。

全グループに対して、均等に発言の機会を与えることは、会議の活性化にもつながる重要なポイントである。

また、3人という人数もポイントである。

3人で議論させた場合、何も発言しないでいられる人は、ほとんどいない。人数が増えれば増えるほど、発言をしなくなる人が出てくるので、3人くらいで議論させた方が全員発言できる。

このミニ・ブレーンストーミングを行うことで、その場にいる全員の意見を余すことなく集めることができる。

会議で、「みなさん、何か意見はありますか?」と聞いても、普通、あまり意見は出てこない。なぜなら、集団心理として、他にもメンバーがいれば、別に自分が発言しなくても他に誰か発言するだろうと考えてしまうからである。

そういう状況を避け、会議を活性化させるには、このミニ・ブレーンストーミングは、非常に有効な方法である。