発言の出ないダメ会議の原因は?
会議でよくあるケースとして、なかなか発言が出ないというものがある。
発言がないと、司会進行役は、何とかその場を盛り上げようと、自ら頑張って色々と話すことになる。
しかし、これをやってしまうと、余計発言が出てこなくなる。
なぜなら、司会進行役が話し手、参加者は聞き手というパターンが定着してしまうからだ。
しかも、司会進行役は通常、管理職であることが多く、実際に、会議時間の60%以上話しているのは、管理職であるというデータもある。
単なる話し手ということだけでなく、権力を持った管理職が司会進行役となり、会議時間の大半を費やして自ら話す。
これが毎回繰り返されるという状況下で、そのパターンを自ら壊して新人・若手が発言するのは非常に困難を極める。
いくら良いアイデアがあっても、発言できないということが繰り返されると、それもパターンとして定着し、いつの間にか黙っていることが当たり前になる。
人間とはそもそも変化を嫌う動物なので、一旦定着したパターンには心地良さを覚え、それを壊すことには心理的な抵抗を感じるようになる。
そして、管理職がいくら、発言しない部下に発言を促しても、なかなか意見が出ないのは、上記のようなことが理由の1つとして挙げられる。
つまり、いつもの聞き手でいるという心地良いパターンを崩したくないということだ。
ビジネスをする以上、自分の意見をはっきりと述べて、組織に貢献しなければならないことは部下も十分に分かっている。
しかし、それができない。
そして、管理職はなかなか意見を述べない部下に苛立ち、仕方がないから、また自分で話すという悪循環に陥る。
この状況から脱却するにはどうすればよいか?
それは、今の状況を生み出した会議の構造作りにそもそもの原因があるので、それを変えることだ。
次回から、その方法について具体的に述べていく。