プロセスコンサルタント講座 Written by プロセスコンサルタント・ジャパン

質問力を高めるには?

コーチング

年明けから、コーチングの依頼が相次ぎ、仕事はとても忙しいですが、充実した日々を送っています。

さて、コーチングもファシリテーションでも全く同じですが、重要なことは、相手の話しをよく聴いた上で、適切な質問をすることです。

適切な質問というのは何か?

それは、あくまでも相手を主軸として会話を組み立て、自分の興味本位ではなく、相手にとって気付きを与えるような質の高い問いです。

これは非常に難しいと思われるかも知れませんが、そのような質問を投げかけるためにどうすればよいのか?

以前、私は自分の先生であるイギリス人の某有名コーチに質問をしました。

すると、彼女はこのように答えてくれました。

「相手が発話している時に次の質問を考えないこと。相手が話し終わってから、1, 2, 3 とゆっくり数え、その間に焦らずに質問を考えなさい。」

最初は、そんなこと不可能ではないかと思いました。

なぜ不可能と思ったかと言うと、会話が途切れてしまわないように、相手が話し終わったと同時に、次の質問をスムーズに発する必要があると思っていたからです。

つまり、沈黙が流れることを避けようとしていた。

しかし、よくよく考えてみれば、ファシリテーションをしている際、私は沈黙の力を使っていたのに、どうしてコーチングだと、それを避けようとしていたのか不思議に思いました。

1対複数のコミュニケーションであれ、1対1のコミュニケーションであれ、基本は同じはずです。

それに気付いてから、私は、1対1のコーチングでも、相手が話し終わったら、敢えて少し間を置くことにしました。

そして、その間に質問を考えるようにしたのです。

すると、相手が話している時は、その話の内容にしっかりと集中できるようになりました。

自分が質問を考えている時は、相手の話しをきちんと聞くことができなくなります。

だからこそ、相手が話している時は、次の質問を考えることなく、相手が何を言わんとしているかをしっかりと聴くようになりました。

それを繰り返した結果、相手に気付きを与えるような、質の高い問いを自然に発することができるようになって来たのです。

コーチングをしていると、自分が発した問いに対して、クライアントが真剣に考え、自分なりの素晴らしい解を見出してくれます。

そして、それは私にとっても大きな学びとなるのです。

そのため、これからも引き続きコーチングを続けて行こうと思いました。