プロセスコンサルタント講座 Written by プロセスコンサルタント・ジャパン

明けましておめでとうございます。

コーチング

明けましておめでとうございます!

皆さん、もう初詣には行きましたでしょうか?

私は、今年は特に海外旅行にも行かず、家族で近場の氏神様やその他寺社仏閣巡りをしながら、参拝三昧の年始を過ごしていました。

実は、どこにも行かない年末年始というのは、40年以上生きてきて、ほぼ初めてなのですが、こういう正月も良いものですね。

さて、去年は、色々とブログを書こうと思って、アイデアはあったのですが、考え込み過ぎて結局発信できず仕舞いでした。

そこで、今年は、もっと気軽に発信して行くようにしようと思いました。

年始にテレビで、何となくお酒を飲みながらお正月番組を観ていたのですが、その中で、気になったものがありました。

それは、日本テレビ系『新春しゃべくり007』の企画で、瀬戸内寂聴さんと元貴乃花親方・花田光司さんとの対談。

この対談を観ていて、内容はともかく、寂聴さんの話の聴き方にフォーカスを当てて見ていました。

私は、ここ2年ほど海外で有名なアメリカ人とイギリス人のコーチからコーチングを学び、実際にビジネスでも何十時間ものコーチングをしているので、こういった対談の時には、人の話の聴き方がどうしても気になってしまいます。

寂聴さんは、確かに、普通では非常に質問しづらいセンシティブな内容について花田さんに問いかけているのですが、せっかく相手が何か答えてくれようとして、発話すると、すぐに話を被せてしまっていました。

そうすると、相手の考えや想いを十分に引き出すことはできません。

特に印象的だったのは、寂聴さんが、花田さんの昔の婚約者(あえて名前は出しません)について触れ、「その方は今も幸せにしているから、大丈夫よ。」とコメントした後、花田さんが、「実は今もずっと・・・」と話し始めたところ、すぐに話を被せてしまっていました。

そうすると、花田さんはそれ以上話すことはありませんでした。

つまり、相手が何か話そうとしている時に、質問者が話を被せてしまうと、そこからさらに話を引き出すことはできなくなってしまいます。

私は、正直、この会話自体については、あまりにプライベートな話なので、このような内容は、不特定多数の人が視聴しているテレビで話すべきものではないと違和感を感じていました。

しかし、それほどまでに私的で突っ込んだ内容の質問やコメントであるにも関わらず、何とか回答しようとしている花田さんを見て、普段やっているコーチングを思い出したのです。

私には、日々、色んな方々からコーチングの依頼が来ており、内容は様々ですが、仕事面であれ、プライベート面であれ、非常に私的な話になってきます。

そういう話をしてくれているということは、私を信頼してくれている何よりもの証拠なので、私が一番気を遣うのは、聴き方です。

特に、一番最後まで話を聴き、クライアントが話し終わったと思っても、そこからまた話が再開することもあるので、しばらく間を置きます。

つまり、相手が話した後、しばらく黙っているのです。

相手が話している時は、相手の目を見ることはもちろん、そのジェスチャーや目線、しぐさなどから感情やエネルギーの動きも見て取れます。

なので、クライアントが話している内容だけではなく、全てを見て聴いている。

ここまでしても、100%相手を理解するのは難しい。

しかし、そこまでやって、初めて相手の考えや想いを汲み取ることができます。

そのため、自分の考えや、次に質問することなどについては考えません。

相手を理解することに100%エネルギーを費やしています。

そうしなければ、相手を真に理解することはできず、質問も単なる質問者側の興味本位になり、相手にとって有益なものにはならない。

そして、完全にクライアントの話が終わった時、ある程度の間を置いてから、次の質問をしていくのです。

私は元々心理カウンセラーの認定を受けているため、聴き方には、心底気を付けています。

なぜなら、カウンセリングもファシリテーションも、そしてコーチングも話を聴くということについては、完全に共通したスキルだからです。

寂聴さんは、その豊富な人生経験から、メンターとして、相手にアドバイスすることには非常に優れているので、さらに、話を聴くことにフォーカスしたら、相手の深い考えや想いを十分に引き出すことができ、もっともっと素晴らしい会話になったのではないかと僭越ながら思ってしまいました。

会話というのは、相手があってこそのものなのであり、そして、本当に深いものだと、この番組を観て改めて思いました。

さて、この2019年、私はこれまで通り、ファシリテーションも継続して提供して行きますが、現在、コーチングの依頼もたくさん来ているため、さらにコーチングの腕を磨き、より良い情報提供ができるように努力して行きたいと思います。